もちづ記

1年おきぐらいで更新したい

僕とわさびと10代と

2004年、ドラえもん声優交代が報道されました。当時僕は9歳でした。
当時、更新停止していた多数のドラサイトが一斉に記事を書き始め、インターネット上でドラえもんという作品がかつてないほどに取り沙汰されていたことを朧げながら覚えています。

そして今年、2015年ですがドラえもんの声優が代わり、10年が経ちました。
気付けば自分自身も20歳になっていました。
この年の終わりに添えて、声優交替後のドラえもん映画の感想を当時の思い出と共に振り返ってみたいと思います。
(あまりネタバレなしに印象だけ書いてく感じです)

2006 のび太の恐竜2006

ご存知の通り、2005年に声優が交代したため、2005年は劇場版ドラえもんの制作は行われませんでした。

所謂水田ドラに対する違和感は某巨大掲示板などで多数ささやかれていましたが、当時はドラえもんに対して崇拝に近い感情を抱いていたため、声優の交代も運命の如く受け入れていました。

また、古代生物や恐竜も大好きでしたので、リメイクに関しては期待しかありませんでした。

作画が若干大人っぽくなったのび太たちや、あくまで残酷な大人として描写されたドルマンスタインたち、そしてピー助との別れの描写を見て、これこそが生まれ変わったドラえもんなのだと、期待通りだと感じました。

某あたたかい目にも、当時は正直笑っていたような気がします。

2008 のび太と緑の巨人伝

そんな葛藤がありつつも、毎週金曜夕方にはテレビ朝日を見つつ、水田ドラ最初のオリジナル作品がやってきました。

一部テーマの共通する雲の王国は好きな作品でしたし、なんとなく感動するんだろうなと思って劇場へ向かいました。

しかし、見せられたものはなんとなくスケールが大きな話でした。

(この間神保町で見直したら思ってたより良い話だった)

元々対して教養もない自分はわけもわからず映画館をでました。そして小学校卒業と同時にドラえもんも卒業しようと決心しました。

2009 ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史

卒業したとはいいつつもなんだかんだで毎週テレビは見てましたし、ペンタブを買ったのでpixivをはじめてドラえもんのしょうもないらくがきを連投してました。

しかし、映画はなんとなく劇場まで足を運ぶ気が起きず、この作品が唯一リアルタイムで劇場で見てない映画です。(藤子クラスタにぶち殺されそう)

当時現実世界、またインターネット上でも中学生にもなってドラえもんを好きなのはマイノリティであると感じ、それに対して厨ニ病的に陶酔していたにも関わらず世間体を気にするあたり面白いですね。

翌年再放送で見たわけですが、ロップル君の造形がかわいいの以外は特に印象に残らなかった気がします。大山版での不満点がギラーミンとの対決シーンだったのですが、この映画でもギラーミンはなんだかしつこいおっさんみたいだったし、新キャラもテコ入れしてるんだろうなという印象しかありませんでした。

(神保町で見直したらクレムさんの声が気になって映画どころじゃなかった)

2010 のび太の人魚大海戦

ドラえもんへの拘泥を捨てることのできないまま、2010年がやってきました。この頃pixivにあげてるドラえもんの枚数が1000枚を超えました。気持ち悪いね。

2作目のオリジナル作品ということで、旧作を知ってる故の文句をつけることもなく、新しいドラえもんが見れることを結構期待しました。

結果として、のび太くんは成長できませんでした。

前半の展開は結構ワクワク感あったし、ミレニアムイヤーでわざわざ武田鉄矢を引っ張り出したのに。視聴後、放り出された感覚しかありませんでした。

確か品川プリンスで見たんですけど、若干雨の降る中泣きながらなぜか大崎まで歩いて帰ったような気がします。

2011 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜

直近数作がアレだったこともあり、もはやpixivにドラえもんの絵を連投する「望月」としての義務感だけで見に行きました。

期待を良い意味で裏切るような映画でした。新キャラのピッポや設定の変更をうまくまとめあげ、作品として昇華し、リメイクではなく別作品としての輝きを放っていました。このリメイクをやってくれたから、今でもドラえもんファンを続けてられるのかと思っています。あと主題歌すごい好きです。

公開初日ぐらいに見たはずなんですけど、震災後に見に行ったらまた違った感想だったかもしれない。震災前に見れてよかったです。

2012 のび太と奇跡の島 〜アニマル アドベンチャー

鉄人兵団があり、また同年にはFミュ(藤子・F・不二雄ミュージアム)も開館したので、すっかりドラえもんは復活したものと思いました。

しかも、この年あたりからtwitter上での藤子界隈の話題も盛んになり、ドラえもんに執着することに対するコンプレックスも薄らいで行った気がします。

そこに待ち受けていたのがゴールデンヘラクレスオオカブトでした。ゴールデンヘラクレスオオカブトのヤバさについては他の方の感想をご参照あれ。

2013 のび太のひみつ道具博物館

昨年のこともあって、オリジナル作品などもうやめてくれという感じでした。

映画というより金払ってPerfume聞きに行くかみたいな。

よかったです。コミカルな感じで進むストーリーや、ゲストキャラのストーリーとの親和性、わざとらしくない感動シーンの演出。そしてエンディングへの導入。

個人的にオリジナルだと一番好きな作品です。

個人的に水田ドラに求めているものとして、大山ドラよりは舞台となる世界が小さな分楽しさやワクワク感を重視した構成であると思っていますが、この映画は最もそれを体現していると思います。ここに水田ドラ映画のある意味での完成を見た気がしました。

2014 新・のび太の大魔境 〜ペコと5人の探検隊〜

ちょっと久々のリメイク作品であり、鉄人レベルの来たら嬉しいけど隔年でやらかさないかなーと心配しながら見に行きました。

この映画も大好きです。作画も一番いいと思いますし、新鉄人とは対照的に原作のストーリーをなぞりつつも大山ドラでなく水田ドラを感じさせる作り。あと映画ジャイアンのかっこよさの復活を含めたレギュラーキャラ・ペコ達ゲストキャラそれぞれの活躍。リメイクという意味ではこれ以上ないのではと思います。

ちなみにソーセージ推しがエロい。

あと甘栗旬演じるサベール隊長がすごくかっこいいのと他のゲストs理由控えめなので映画自体にすごく感情移入できる。

2014 STAND BY ME ドラえもん

この年公開されたドラ映画はもう一つあります。それがドラ泣きです。

正直言ってドラ泣きってフレーズは嫌いですし、ドラえもんが企業に隷属する姿も見たくないです。

しかし、この映画は自信をもっておすすめします。陳腐になりがちな複数の感動エピソードをまとめるというコンセプトを違和感なく感動できる形にまとめている。あとどうしても気になる3Dのび太の造形とかも見ているうちに全く気にならなくなる。妻夫木さんがすごいフィットする。あと背景へのこだわりがすごい。

(細かい突っ込みは多々あるけど、粗探ししかしない自分みたいな藤子オタよりもドラえもん見ない人が見た方が良いかもしれない。)

2015 ドラえもん のび太の宇宙英雄記

そして最新作のこの映画ですが、予告編を見た感じではなんだかやらかしそうな感じがして期待していませんでした。

あと公開初日にわりと不評だったのですごい不安になりましたがかなり見てて楽しい映画でした。水田ドラの明るい感じを体現してくれてて、その笑いもいつぞやのあたたかい目連発みたいなゴリ押しによるわざとらしさではなく、見てて自然に笑えました。

ただ後半が盛り上がりに欠ける感じがあって、むぎわら先生の描いたコミック版の展開でやってくれたら一番好きな映画になったかもしれない。

2016 ドラえもん 新・のび太の日本誕生

そして来年春公開の新日本誕生ですが、リメイク前が最多観客動員を誇るだけに、ぜひ素晴らしいリメイクにしてほしいですね。

毎年映画館でドラえもんに会えるだけで満足ですけど。

映画ドラえもん主題歌大全集

映画ドラえもん主題歌大全集